通常のマウスは、長時間集中して作業するとずっと手に力を入れたままになるため、手がこわばり痛くなってくることがあります。また、マウスを物理的に滑らせて使うため、マウス下面の素材とマウスパッドや机の素材との兼ね合いで滑りが悪かったりします。ワイヤレストラックボールマウスはそれらを解決します。
ここでは私が長年使っているロジクール ワイヤレストラックボールマウスSW-M570の使用感、トラックボールマウスの苦手なこと、掃除の仕方を解説します。
手が楽
通常のマウスは、指や手のひらでマウス自体をつかんで物理的に移動させて操作するため長時間集中して作業するとずっと手に力を入れたままになって、手がこわばり痛くなってくることがあります。トラックボールマウスは、手をマウスに乗せたままマウス自体は移動させず親指と人差し指だけで操作できるため、楽です。
通常のマウスの場合の「指や手のひらでつかんでマウス自体を物理的に移動させる」操作を、「親指でトラックボールを回転させる」操作で行います。トラックボールの回転はスムーズです。
また、通常のマウスは手首を「軸」にして操作するので手首に負荷がかかって「マウスだこ」の原因になりますが、トラックボールマウスはそれを軽減することができます。
マウスパッドや机の素材との滑りを気にしなくていい
通常のマウスの場合は物理的に滑らせて使うため、マウス下面の素材とマウスパッドや机の素材との兼ね合いで滑りが悪かったりしますが、トラックボールマウスはトラックボールを回転させるので、そういったストレスはないです。
トラックボール以外は通常のマウスと同じように左右のボタンやホイールで操作します。左ボタンのわきには「進む/戻る」ボタンがあり、WEBブラウザの進む/戻るなどが行えます。
単三形乾電池1本で動作します。Unifying レシーバー(1 つのレシーバーで複数のデバイスと接続できる、ロジクール独自規格の小型ワイヤレスレシーバー)が付属しており、パソコンのUSBポートに接続して使用します。
OSへの対応
Windows、Mac、Chrome OSに対応とのことです。私は通常はMacで使っていますが、WindowsパソコンにUnifying レシーバーを差し替えると、何も設定せずそのまま使えました。
ソフトの使用
Photoshop、Illustratorのほか、PremiereやAfter Effectsの作業も問題なくできます。個人的にはマウスより操作性が上がります。
Blenderを使い始めた時はすでにトラックボールマウスを使っていたので通常のマウスとの比較はできませんが、問題なく使えていると思います。
当サイトの投稿もこのトラックボールマウスを使って操作しつつ書いています。
いいことずくめのように見えますが、苦手なこともあります。
ペンタブレットが得意とする、手首のストロークを使ってきれいな曲線を描くような表現はトラックボールマウスの場合は難しいです。通常のマウスならマウス自体を移動させて描くためかろうじて可能ですが、トラックボールマウスの場合は親指の動きに限定されるため困難です。
▶︎ペンタブレットの例として、ワコム DTK1660K0D Wacom Cintiq 16についてはこちらの投稿をご覧ください。
通常のマウス同様、ボールと本体のすきまにホコリがたまるとカーソルの反応が悪くなるため、ボールを取り出して掃除します。
裏に穴がありボールが見えています。穴の直径は12mmほどです。ボールを傷つけないように、ペンの後ろ、綿棒、小指などでボールを押すと取り出せます。
この撮影時は特に動作が悪くなっていたわけではありませんのでそれほど汚れていませんが、この穴とボールからホコリを取り除きます。
きれいになったらまたボールをはめ込みます。
軽量ですが裏面にゴムの滑り止めがついており、滑りません。
電池を取り外した重さです。
裏面にゴムの滑り止め。
ロジクール ワイヤレスマウス トラックボール 無線 SW-M570 Unifying 5ボタン トラックボールマウス 電池寿命最大18ケ月 国内正規品 1年間無償保証
2022年5月4日追記 約4年弱使った様子
2018年9月に購入後、毎日のように使用していますが、2022年5月4日現在も全く問題なく使えています。
2022年10月29日追記 4年強使った様子
使い始めて4年1ヶ月後頃に反応が悪くなり始め、改めてボールが収まる部分の掃除や電池交換もしてみたもののさほど改善せず、電池を押さえているスプリングが長年押し込まれていて潰れている印象があったためペンチで伸ばしたところやや改善しましたが、やはり、文章を書く作業で範囲選択がうまくいかなかったり、Blenderの作業でオブジェクトの選択が変になってしまったりしたため同じロジクールのM575に買い替えました。
▶︎M575GRについてはこちらの投稿をご覧ください。